各事業を会計の観点から適切に後押しして、
ビジネスに貢献する


カカクコムでの「財務経理部の仕事」について教えてください
カカクコムの財務経理部門には、3つのチームがあります。社内で発生した経費の計上をメインに担当している費用チーム、売上計上や資金繰りの管理をメインに担当している売上チーム、与信管理や債務者対応をメインに担当している審査チームです。決算を組んで外部への開示を行う際は、費用チームを中心とし各チームが連携して遂行しています。その中で私は売上チームに所属し、日々事業部と連携しながら、受注登録や請求書を発行し、全社の売上と売掛金の管理をしたり、国内外への入出金などの資金管理を担当したりしています。
加えて、各事業部からの「この場合はどのような経理処理を行えばよいのか?」というような相談にも都度対応しています。カカクコムは、これまで長きに渡り運営してきたサービスもありながら、新しいサービスも創出し続けている企業です。これまでにない新しいビジネスモデルを用いたサービスや商品が展開されるケースが多く、従来の会計処理では対応できないことが多々あります。各事業部に会計への理解が深い方がいるとは限らないため、財務経理部はその分野におけるスペシャリストとして、ケースに応じて販売・売上計上の適切なスキームを考えて、事業部に提示する役割が求められます。
例えば、通常の広告商品と他サービスをセット販売する新しい商品をつくりたい、新しいスキームでの広告配信を予定しているという相談を事業部から受けることがあります。このようなケースでは、最新の会計基準を確認しつつ、会計コンサルや監査法人など外部の専門家へ相談した上で、どのように進めるべきかを模索し、事業部へ助言を行うようにしています。自分が携わった商品が出来上がり、実際に使われている様子を見ると、ビジネスへの貢献が感じられて嬉しくなります。
様々な設計の商品やサービス、複数の事業部があると、商品特性や個々のスタンスに応じて会計処理の考え方や進め方が異なってきます。それぞれの類似点や相違点を洗い出しながらひとつひとつの課題をひも解いて前進させていく業務は、難しい分面白く、自身の視野が広がりスキルアップにも繋がっていることを実感しています。
ユーザーからの支持を表す「売上」という指標。
肌で感じる、世の中の経済活動との関わり
仕事のやりがいや醍醐味を感じることを教えてください
上場企業であり、多くのユーザーに利用いただいているサービスを運営しているからこそ、億単位の大きな金額に触れ、ダイナミックな資金繰りに携わることができます。その際は、将来的な入金を見越して資金計画を立てていくことが求められるのですが、なかなか得られない経験だと思うので、やりがいを感じています。
一方で、日々の売上においては、1クリック=〇〇円という手数料収益の形態もあります。一つ一つは「ダイナミックなお金の動き」ではありませんが、この積み重ねによって、カカクコムという会社が安定的に成長し続けられています。
「売上」というのはユーザーの皆様から支持され、世の中から必要とされていることを表す指標とも言えると思います。その指標に触れられる経理の仕事は、カカクコムのサービスが社会から必要とされていることをより実感しやすい仕事だと感じています。
また、売上の管理をしている中で、世の中の動きを肌で感じることも多いです。私は四半期ごとに外部への開示用決算資料の売上推移を作成しているのですが、その過程で会社全体の状況を俯瞰して見ることが出来ています。カカクコムが運営している20以上のサービスを取りまとめることで、今どのようなビジネスが活況なのか、それは社会的な情勢を受けてのことなのかなど、それぞれのビジネスの状態から世の中の需給の変化や動きを感じることができます。各事業部のメンバーが同じオフィス内にいるので、立ち話の中で事業の動向や裏話を教えてもらうこともあります。カカクコムが異なる分野で広くサービスを運営しており、事業部とコーポレート部門との距離も近いからこそ感じられることだと思います。
働きやすい環境の中で、
メンバー同士助け合いながら前進する


実際に働いてみてのカカクコムの印象と、働く上で大切にしていることを教えてください
入社当初より、総じて働きやすい環境だと感じています。特にコーポレート部門においては中途入社者が多く、苦労せずに馴染むことができました。また、長期的に活躍している女性が多く、直属の上司も産休・育休を経て復職された女性の方です。仕事と家庭を両立しつつ、メリハリをつけながら精力的に働かれています。現在部署のメンバーは20名ほどですが、部内で適宜ジョブローテーションを行い、お互いの業務への理解を深めながら、業務が属人化しないように努めています。これにより、休暇を取得しやすいことも働きやすさを感じる一因なのだと思います。経験したことのない業務を任されることもあり、仕事に飽きることもありません。
社風については、転職前に想像していた通り、ボトムアップ型の風土が根付いていました。個人が持つ裁量が大きく、積極的に手をあげればどんどん仕事を任せてもらえるのですが、その分能動的に動くことが求められ、責任感をもって進めていく必要があります。ただ一方ではチームメンバー同士お互いの業務を助け合う風土も醸成されているので、丸投げ状態ということはありません。社内の風通しも良く、「現状において何がベストか」を率直に言い合いながらチームで一丸となって業務を遂行できています。
働く上で大切だと感じていることは、周囲と良好な関係性を築きながら、最適な進め方を模索していくことです。専門知識を習得し、活かしていくことはもちろん大切ですが、自分で考えるだけでなく、上長やチームメンバー、外部の専門家を巻き込みつつ、各事業部と良好な関係性を築きながら、能動的にコミュニケーションをとっていく姿勢がより大切であり、求められます。
また、様々なシステムを用いて経理業務を行っているため、経理としてのスキルだけでなくITスキルや業務改善スキルを求められることも多いです。新しいことにも積極的に挑戦し、楽しめる方にとっては良い環境なのではないかと思います。
よいものは積極的に取り入れる風土の中で
積極的に改善提案して組織を良くしていきたい


これから挑戦したいことを教えてください
これまで関わってきた資金や売上管理の分野において、より多角的に、視野を広げてスキルを身に付けていきたいです。社内の方々から頼りにしてもらいつつ、会計の観点から適切な判断をし、事業部と連携しながらユーザーへよりよい価値を届けたいと考えています。
また、財務経理部組織内における業務フローの整備についても積極的に関わっていけたらと思います。業務の生産性向上やより働きやすい環境づくりを念頭に置き、個々人に業務が紐づいて属人化しないように「業務の標準化」という目線は常に持っていたいです。「ミスなく正確に、効率的に」業務を遂行することが何よりも重要となってくる会計業務。その一方で正確な会計処理を進めるまでのプロセスにおいては決まった方法や正解があるわけではないので、自分自身の考え方を反映させられるところが面白いですし、やりがいに繋がっています。勿論最初からベストなやり方に到達できるわけではないため、上長やメンバーと議論を重ねながら、最良の方法を模索するためにトライ&エラーを繰り返す必要があると思っています。現状に対して課題感や疑問を持った際に積極的に改善提案し、組織としてより良い動きができるように、自分ができることに対して少しずつ挑戦していきたいです。幸いにも、財務経理部は前例にしばられず、よいものは積極的に取り入れてみよう、変えていこうという風土が根付いている組織なので、これからも様々なことに挑戦して、経験を積んでいきたいと思っています。
※記載内容は取材当時のものです。
